事前審査と本審査|落ちる人は「隠していた」か「増やした」人です

住宅ローンとお金

みなさんこんにちは!本音みなとです!

今日も不動産の本音をお伝えしていきます。

今回のテーマは「住宅ローンの事前審査と本審査」。

もちろん今日も、皆さんへの営業活動は一切しません笑

それでは行きましょう!

「事前審査?本審査?2回も審査があるの?」——住宅ローンを初めて組む方は、まずここで戸惑いますよね。

2つの違いは、ネットで調べればいくらでも出てきます。簡単に言うと「仮」と「正式」です。だから違いの説明は短めにします。

そのかわり、12年間ローンに伴走してきて見えた、【本音の話】をします。

事前審査に通ったのに、本審査で通らなかった方がいます。

その方たちの理由は、年収が足りなかったからでも、物件が悪かったからでもありません。

その人達はなぜ審査に通らなかったのでしょうか??

【事前審査のあとに、ある事実が出てきたから。または、あるものが増えたから】です。

同じ事前審査に通った二人が、本審査で分かれた話

今回もいつもの2人の様子を見ていきましょう!

【雑井さん】は、気に入った中古戸建の買付を入れて、事前審査も無事に通りました。売買契約も結びました。

ところが、本審査で止まります。

他に借入がありました💦

事前審査のとき、雑井さんはそのことを伝えていませんでした。「このくらいなら、関係ないだろう」と思っていたからです。

でも本審査は、書類を原本で確認する、正式な審査です。

雑井さんの借入は、そこで見つかりました・・・

【貸鯉さん】も、同じ中古戸建を買おうとしていました。

貸鯉さんは、事前審査を出す前に、全部を話しました。他の借入のこと。気になっている健康診断の結果のこと。

さらに、1つの銀行ではなく、2つの銀行に事前審査を出しました。金利と条件を比べて、1つに決めました。

本審査は、予定どおりに進みました✨️

二人の年収も、物件も、ほとんど同じです。

【違ったのは、事前審査のときに、全部を話していたかどうか】だけです。

①事前審査と本審査の違いは、「仮」と「正式」です

住宅ローン事前審査と本審査の違い

まずは短く、違いを整理します。

  • 事前審査・・・申込前の簡易チェック。必要な情報がそろっていれば1週間〜2週間で出ることが多い。「貸せそうか」の仮判定
  • 本審査・・・売買契約後の本格チェック。2週間くらいかかります。「正式に貸します」の最終判定
  • 融資実行・・・本審査に通って、初めてお金が借りられる

2段階あるのは、本審査には売買契約書などの正式な書類が必要だからです。

物件が決まる前に「そもそも借りられるのか」をざっくり確認しておくのが事前審査、というわけです。

②事前審査で見られること:物件が決まる前に受けられます

事前審査のチェック項目

事前審査で見られるのは、【あなた自身の返済能力】です。

  • 年収・・・借入額とのバランス(返済負担率)を見られます
  • 勤務先・勤続年数・・・収入の安定性の判断材料
  • 他の借入・・・車のローン、カードローン、リボ払いなど
  • 信用情報・・・過去の延滞歴など

【事前審査は、物件が決まっていなくても受けられます】。だからこそ、物件探しの前に済ませておくのが鉄則です。

「ブラックリスト」という名簿は、ありません

よく「ブラックリストに載っていないか」と言われますが、信用情報機関のCICは「ブラックリストという名称のリストはありません」と説明しています。

あるのは、クレジットやローンの契約内容と、毎月の支払状況の記録です。そして、延滞や未払いの記録があると、審査に影響が出る場合があります。

参考:CIC よくあるご質問(ブラックリストについて)/CIC 信用情報 早わかり

CICは、クレジットカードの契約や、スマートフォンを分割で購入するときにも、信用情報が確認されると説明しています。

ですから、スマホの分割払いの遅れも、審査に影響する可能性があります。

③本審査で見られること:「人」と「物件」と「書類」

住宅ローン本審査の内容

本審査では、事前審査の内容に加えて、次の3つが見られます。

  • 団体信用生命保険(団信)・・・健康状態の告知が必要。健康を損ねていると加入できないことも
  • 物件の担保評価・・・万一返済できない場合に備えて、物件の価値を審査
  • 書類の厳密な確認・・・源泉徴収票、住民税決定通知書、売買契約書などの原本確認

【住宅ローンは「人」と「物件」の両方が審査対象になります】。

そして、書類で裏を取るのが本審査です。事前審査のときに伝えていなかったことは、ここで出てくることがあります。

④本審査で落ちる人は、「隠していた」か「増やした」人です

本審査で落ちるケース

ここが、今日一番お伝えしたいところです。

結論から言うと、【事前審査に通った=本審査にも通る、ではありません】。

私の現場で、本審査に通らなかった理由として挙がったのは、まず次の2つです。

事前審査のとき、隠していたケース

  • 他に借入があった
  • 病気を隠していた

どちらも、【隠していたことが、本審査で分かった】ケースです。

団信は、ローンを借りるための条件です。団信に入れなければ、ローンが組めないこともあります。

団信で止まるのは「健康診断の再検査」です|住宅ローンの生命保険

さらに、告知書に書かなかったことが後から分かった場合、保険の契約が解除されて、保険金が支払われないことがあります。

参考:病歴があったのに告知するのを忘れていたら?(生命保険文化センター)

隠した方を責める気持ちは、私にはありません。怖かったのだと思います。

でも、【隠して通った審査は、通ったことになりません】。

事前審査のあとに、増やしたケース

  • 転職した
  • 車を買った(新しい借入をした)

こちらは、隠していたわけではありません。事前審査のあとに、状況が変わってしまったケースです。

私が一番困るのが、この2つです。

転職すれば、勤続年数がリセットされます。車のローンを組めば、借入が増えて、返済の負担が重くなります。

【事前審査のあとに事実が増えると、事前審査で見た前提が崩れて、通らなくなる可能性があります】。

そして、本審査で通らなかった場合、売買契約のローン特約の期限が問題になります。

住宅ローンの審査に落ちた|理由を聞く前に、確認しないといけない期限があります

ほかにも、よくあるパターン

  • クレジットカードやスマホ分割の延滞が発覚した
  • 物件の担保評価が、想定より低かった

担保評価は、あなたの努力では動かせません。だからこそ、動かせる部分で足を引っ張らないことが大事です。

⑤審査中にやってはいけないこと

動かせる部分を、整理します。

  • 転職する(転職の予定があるなら、事前審査の前に伝える)
  • 車を買う、新しいローンを組む
  • カードローンやリボ払いを使う
  • スマホを分割で買い替える
  • クレジットカードを新しく作る
  • 家具・家電をローンで買う

特に多いのが、審査の間に大きな買い物をしてしまうケースです。「家を買うから、車も新しく!」という気持ち、よ〜くわかります。でもそれは、【融資実行が終わってから】にしましょうね!汗

事前審査のあとに借入額を増やす場合(諸費用をローンに入れる、など)も、返済の負担が変わります。金額を変えるなら、早めに担当者に伝えてください。

頭金で足りなくなるのは「引っ越しと外構」です|繰り上げ返済のリアル

⑥事前審査は、最低2つの銀行に出してください

審査をスムーズに通す準備

もうひとつ、これは私が必ずお勧めしていることです。

【事前審査は、最低2つの銀行に出してください】

事前審査は「仮」の審査なので、複数の銀行に同時に出しても問題ありません。金利や条件は、銀行によってずいぶん違います。

実際、私のお客様でも、複数の銀行に出す方が多いです。

注意点は、「手間」です

2つに出す注意点を、正直に言います。

それぞれの銀行に、申込みまでの手続きが必要です。書類を揃えて、入力して、提出して——これを銀行の数だけやります。だから、大変になります。

でも、私には1つの銀行に絞ったほうがいい場面は、思い浮かびません。

大変さは、一度書類を揃えてしまえば、かなり軽くなります。源泉徴収票や本人確認書類を先に揃えておけば、2つ目も同じ書類を使い回せることが多いです。

そして、2つ以上に出すなら、ひとつだけ守ってください。

【どの銀行にも、同じ内容で、全部を話すこと】

片方にだけ伝えて、もう片方には伝えない。これは、1つにした場合と同じ失敗を、2回するだけです。

審査に通った後は、金利タイプを決めます。ここにも落とし穴があります。

変動金利と固定金利|選ぶ前に「上がった日の返済額」を見てください

まとめ:住宅ローン審査の準備チェックリスト

住宅ローン審査チェックリスト

審査に臨む前に、このリストを確認してください!

  • ☐ 他の借入(車・カード・リボ・スマホ分割)を、全部書き出した
  • ☐ 気になる持病や、健康診断の結果を、担当者に先に伝えた
  • ☐ 物件探しの前に、事前審査を申し込んだ
  • ☐ 事前審査は、最低2つの銀行に出した
  • ☐ どの銀行にも、同じ内容で、全部を話した
  • ☐ 源泉徴収票などの必要書類を、先に揃えた
  • ☐ 使っていないカードローン枠を解約した
  • ☐ 審査中は、転職・新たな借入・大きな買い物をしないと決めた

◆ここでワンポイントアドバイス◆

審査で一番もったいないのが、【事前審査のあとに、事実を増やしてしまうこと】です。

しかも、本人は悪気ゼロなんです。

事前審査に通った瞬間から、融資実行までは「大人しく」過ごす。これは、家を買う人の最後の宿題です。

そして、もうひとつ。【隠さないこと】です。

隠して通れば、通ったことになりません。本審査で出てきます。出てこなくても、団信の保険金が出なくなることがあります。

ここもちゃんとテストに出ますよ!

◆ちょっとだけ裏話◆

「これ、言わなきゃダメですか?」

そう聞かれることがあります。他の借入のこと。持病のこと。

私は、正直に言うことを勧めます。言いにくいことだと分かっているからこそ、です。

言ったうえで通らなかったら、別の道を一緒に探せます。でも、隠したまま進んだ人は、落ちたときにもう道が残っていないことが多いんです。

言いにくいことを、先に言える相手かどうか。担当者を選ぶ基準は、たぶんそこにあります。

おわりに

「自分の年収でいくら借りられる?」「昔の延滞、影響あるかな…」

そんなみなさんの疑問や体験談。コメント欄でお待ちしてます!

一緒に、後悔しない不動産取引を目指しましょう!

不動産売買仲介歴12年。「キレイごとなし、業界の本音」をコンセプトに情報発信中。

次回予告

事前審査に通ったら、次に決めるのが金利タイプです。

「変動か、固定か」——実は、比べ方に落とし穴があります。

次回は【変動金利と固定金利】を、仲介のプロの目線で本音解説します。

それでは次回もお楽しみに!

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