みなさんこんにちは!本音みなとです!
今日も不動産の本音をお伝えしていきます。今回のテーマは「売却したあとの税金」。
もちろん今日も、皆さんへの営業活動は一切しません笑
それでは行きましょう!
前回、仲介手数料の話をお伝えしました。無事に売却が決まって、手数料も払って、これで終わり・・・
ではないんです。最後にもう一つ、【税金】が待っています。
「家を売って利益が出たら税金がかかるんだよね・・・いくら取られるんだろう」
不安になりますよね😔
でも安心してください。今日お伝えする特例を使えば、【多くの方は税金がゼロになります】。
ただし、ここに大きな落とし穴があります。
【これらの特例は、自分で確定申告をしなければ適用されません】
税務署が「あなたはこの特例が使えますよ」と教えてくれることはありません。知らずに申告しなかった方、あるいは申告そのものをしなかった方が、本来払わなくていい税金を払っている。税金の世界は「知っている人は得をする。知らない人は損をする。」このブログを見て下さっている皆さんは「知っている人」ですよ!
今回も貸鯉さんと雑井さんの例を見てみましょう!
雑井さんは、20年前に買った自宅を売却しました。利益が出たので「税金がかかるんだろうな」と思いつつ、確定申告はしませんでした。売却の翌年、税務署から連絡が来ます。結果的に本来なら特例でゼロにできたはずの税金に加えて、申告しなかったことによる加算税まで払うことになりました・・・
貸鯉さんは、売り出す前の段階で担当者に「売れたあとの税金ってどうなりますか?」と聞きました。担当者は「一般的な制度としてはこういう特例があります。詳しくは税理士さんに確認してください」と教えてくれました。貸鯉さんは購入当時の売買契約書を探し出し、税理士に相談したうえで売却。結果、税金はゼロで済みました。
同じ売却でも、【売る前に知っていたかどうか】でここまで変わります。

①結論:多くの人は税金ゼロ。でも「申告」が条件です
まずここを押さえましょう!
【自宅の売却なら、特例を使って税金がゼロになるケースがほとんどです】
これが今日の結論です。多くの方は必要以上に不安を感じていますが、実際にはそこまで心配いりません。
ただし、条件が一つあります。
【特例を使うには、必ず確定申告が必要です】
ここが一番のポイントです。控除を使った結果、納める税金がゼロになったとしても、【申告そのものは必要】なんです。
「税金がゼロなら申告しなくていいでしょ」——これが一番多い誤解です。申告しなければ特例は適用されず、ゼロにならないまま課税されてしまいます。
そしてもう一つ、先にお伝えしておきます。
【税金の話は、最終的には税理士さんか税務署に確認してください】
不動産業者は不動産の仲介が専門で、税務の専門家ではありません。今日お伝えするのは【一般的な制度の紹介】です。個別の判断は必ず専門家に確認してくださいね。そこは正直にお伝えしておきます。

②前提:そもそも税金はどう計算されるのか
特例の話に入る前に、計算の仕組みだけ押さえておきましょう。ここが分かると、特例のありがたみが見えてきます。
税金がかかるのは【売れた金額】ではありません。かかるのは【儲かった金額】です。
計算式はこうです。
【譲渡所得 = 売却価格 -(取得費 + 譲渡費用)】
- ◯ 取得費:買ったときの価格+購入時の諸費用(建物は減価償却で目減りします)
- ◯ 譲渡費用:売るときにかかった費用(仲介手数料、印紙代、測量費など)
たとえば2,000万円で買った家を3,000万円で売り、譲渡費用が100万円だったなら、譲渡所得は900万円。この900万円に税金がかかります。
そして税率は【所有期間】で変わります。
- ◆ 5年以下(短期譲渡):39.63%
- ◯ 5年超(長期譲渡):20.315%
倍近く違います。所有期間が5年ちょうどあたりの方は、ここは意識する価値があります。
※ 所有期間は「売った年の1月1日時点」で数えます。ここ、間違えやすいので気をつけてください。
さて、譲渡所得900万円に20.315%だと、税金は約183万円。けっこうな金額ですよね。
でも、ここから特例が効いてきます。

③特例1:3,000万円特別控除
一番有名で、一番よく使われる特例です。
【マイホームを売ったときは、譲渡所得から最大3,000万円を差し引ける】
さきほどの例なら、譲渡所得900万円から3,000万円を引くのでマイナス。つまり【税金はゼロ】です。
日本の一般的な住宅の売却であれば、この控除だけで税金がゼロになるケースがほとんどです。だからこそ「多くの方は心配いらない」と申し上げました。
【使うための主な条件】
- ◯ 自分が住んでいた家であること(別荘や投資用はNG)
- ◯ 親子や夫婦など、特別な関係の人への売却ではないこと
- ◯ 前年・前々年に同じ特例を使っていないこと
【⚠️ここが一番の落とし穴:3年という期限】
すでに引っ越していて空き家になっている場合、期限があります。
【住まなくなった日から3年目の年末(12月31日)までに売ること】
たとえば2024年3月に引っ越したなら、2027年12月31日までに売却する必要があります。
これ、意外と知られていません。転勤や住み替えで先に引っ越して、そのまま空き家にしているうちに期限が過ぎてしまう。そういう方を実際に見てきました。
さらに、家を取り壊して土地として売る場合はもっと厳しくなります。取り壊しから1年以内に売買契約を結ぶ必要があり、しかもその間その土地を駐車場などに貸してしまうと適用できなくなります。
【空き家を持っている方は、まず「いつ住まなくなったか」を確認してください】
(制度の詳細は国税庁のタックスアンサー No.3302でも確認できます)

④特例2:10年超なら税率がさらに下がる
これは知らない方が多い特例です。しかも【3,000万円控除と併用できます】。
【所有期間が10年を超えるマイホームなら、税率が14.21%に下がる】
正確には、譲渡所得のうち6,000万円以下の部分の税率が14.21%になります(6,000万円を超える部分は20.315%のまま)。
「3,000万円控除でゼロになるなら関係ないのでは?」と思われるかもしれません。そのとおりで、多くの方には出番がありません。
でも、こういうケースでは効いてきます。
- ◯ 都心部や地価が上がったエリアで、譲渡所得が3,000万円を超えた
- ◯ 相続で取得した古い土地で、取得費がとても低い
- ◯ 二世帯住宅など、規模の大きい物件を売却した
たとえば譲渡所得が4,000万円だった場合。3,000万円控除を引いて残り1,000万円。これに20.315%なら約203万円ですが、14.21%なら約142万円。【60万円ほど変わります】。
所有期間の数え方はさきほどと同じで、売った年の1月1日時点で10年を超えているかどうかです。
長く住んだ家を売る方は、【自分が10年超に当てはまるか】を必ず確認してみてください。
(詳細は国税庁のタックスアンサー No.3305)
【ここだけの話】正直に言うと、私たち仲介業者は税務の専門家ではないので、ここまで踏み込んで説明できない担当者もいます。悪気があるわけではなく、間違ったことを言えないので慎重になるんです。だからこそ、売主さん自身が「こういう特例があるらしい」と知っているかどうかで、税理士さんへの相談のタイミングが変わってきます。

⑤特例3:損したときも、申告すれば税金が戻る
そして、これが一番知られていない特例です。
【売って損が出た場合、その損を給料などの他の所得と相殺できる】
利益が出たときの話ばかりしてきましたが、実際には【売却して損が出る方も少なくありません】。特にバブル期に買った物件や、新築で買ってすぐ売る場合などです。
そういうとき、多くの方はこう考えます。「損したんだから税金の話は関係ないな」と。
ここが違うんです。
損失を給与所得などから差し引けるので、【すでに払った所得税が還付される】可能性があります。しかも引ききれなかった分は、翌年以降3年間にわたって繰り越せます。合わせて最大4年分です。
【主な条件】
- ◯ 所有期間が5年を超えるマイホームであること
- ◯ 買い替えるケース、または売却後も住宅ローンが残るケース
- ◯ 各年について連続して確定申告をすること
最後の条件が重要です。【1年でも申告を飛ばすと、その先の繰り越しが使えなくなります】。
なお、この特例には適用期限があります。令和8年度の税制改正で2年延長されましたが、期限は改正のたびに動くので、実際に使うときは必ず国税庁のサイトか税理士さんに最新の期限を確認してください。
いずれにしても、【損が出たら、むしろ申告する価値があります】。ここは覚えて帰ってください。

⑥売り出す前にやっておきたい2つのこと
さて、ここが今回の本題です。
冒頭で「売り出す前の方こそ読んでほしい」とお伝えしたのは、この2つがあるからです。売れてからでは間に合いません。
【その1:購入したときの売買契約書を探しておく】
これ、本当に大事です。
②でお伝えしたとおり、税金は【売却価格 -(取得費+譲渡費用)】で計算されます。この【取得費】を証明するのが、購入時の売買契約書です。
もし契約書が見つからず、いくらで買ったかを証明できないとどうなるか。
【売却価格の5%を取得費とみなして計算されます】
3,000万円で売れたなら、取得費はたった150万円とみなされる。つまり【売却価格の95%の部分が儲けと判断されて課税されます】。
まさに「知らないと損をする」の典型です。
3,000万円控除があるので多くの場合は救われますが、控除で引ききれない金額の物件だと、税額が数百万円単位で変わります。
相続した実家など、購入時の資料がどこにあるか分からないケースは特に要注意です。【売り出す前に、まず契約書を探してください】。見つからない場合でも、住宅ローンの契約書や当時の振込記録、通帳などから証明できることがあります。この場合は早めに税理士さんに相談してください。
【その2:買い替えるなら、住宅ローン控除との関係を先に確認する】
こちらも売る前に判断が必要です。
【3,000万円特別控除と住宅ローン控除は、併用できません】
売った家で3,000万円控除を使うと、新しく買った家で住宅ローン控除が使えなくなります。逆もまた然りです。
しかも影響する期間が長く、【入居した年の前後3年ずつ】が対象になります。うっかりすると、どちらかを丸ごと失うことになります。
以前、記事#9で住宅ローン控除のシミュレーションをお伝えしました。あちらは13年間にわたって戻ってくる制度です。一方の3,000万円控除は一度きり。どちらが得かは、売却益の大きさと新居のローン額によって変わります。
【買い替えを考えている方は、売り出す前に両方を試算してください】
これは税理士さんに相談すれば、数字を出してもらえます。売ってから気づいても、選び直すことはできません。
〜ワンポイント・アドバイス〜
3つの特例と2つの準備をお伝えしましたが、「税金の話は難しくて頭に入らない・・・」と思われた方も多いと思います。正直、私も最初はそうでした・・・
しかし!ここだけは確実にやってください!それは・・・
【売り出す前に、購入したときの売買契約書を探す】
これだけです。今日この記事を閉じたら、押入れか金庫を見てください。
なぜこれが最優先なのか。理由はシンプルです。
3つの特例は、売れたあとでも税理士さんに相談すれば間に合います。制度は逃げません。
でも【契約書だけは、売ってから探しても遅い】んです。いえ、正確には売ったあとでも探せます。ただ、そのときには「見つからなければ数百万円多く払う」というプレッシャーの中で探すことになります。
売り出す前の、まだ余裕がある時期に見つけておく。それだけで、あとの選択肢が全然違ってきます。
私が売却のご相談を受けるとき、必ず最初にお願いするのがこの書類です。数十年前の資料を探すのは大変ですが、【この1枚が数百万円を左右します】。
見つかったら、それだけで大きな前進ですよ✨️

まとめ:売却と税金のチェックリスト
売り出す前に、この項目を確認してください。
- ☐ 購入したときの売買契約書を探した
- ☐ 見つからない場合、ローン契約書や通帳など代わりの資料を探した
- ☐ 所有期間が5年超か(税率が倍近く変わります)
- ☐ 所有期間が10年超か(軽減税率が使えます)
- ☐ 空き家なら、住まなくなってから3年目の年末が来ていないか
- ☐ 買い替えなら、3,000万円控除と住宅ローン控除のどちらが得か試算した
- ☐ 損が出そうな場合も、申告する前提で準備した
- ☐ 税金がゼロでも確定申告は必要だと理解した
そして忘れないでください。
【特例は、申告してはじめて使えます】
黙っていても、誰も適用してくれません。
皆さんはもう大丈夫です!もう「知っている人」なのですから✨️
次回予告
今回、買い替えの話が少し出てきました。実はここにも、多くの方が悩むポイントがあります。
【先に売るべきか、先に買うべきか】
売り先行なら資金の見通しは立ちますが、仮住まいが必要になるかもしれない。買い先行なら引っ越しは楽ですが、前の家が売れなかったらローンが二重になる。
どちらにもリスクがあって、正直どちらが正解とも言い切れません。
次回は【買い替えは「売り先行」と「買い先行」どちらがいいのか】をお伝えしていきましょう!
実際の現場でどちらが多いのか、そして失敗しやすいのはどちらかも、正直にお話しします。
最後に
今回も最後まで読んでいただき、ありがとうございました!
税金について「これはどうなるの?」という疑問があれば、ぜひコメント欄で気軽に教えてください!ただし個別の税額の判断は私にはできないので、そこは税理士さんへの相談をおすすめします🙇♂️
そして、すでにご自宅を売却された先輩方!確定申告で困ったこと、やっておいてよかったことを、後輩のみなさんに是非教えてください✨️
一緒に、後悔しない不動産取引を目指しましょう!
不動産売買仲介歴12年。「キレイごとなし、業界の本音」をコンセプトに情報発信中。



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