仲介手数料の値引きは可能?|下げる会社の見分け方を本音で解説

売却の進め方

みなさんこんにちは!本音みなとです!

今日も不動産の本音をお伝えしていきます。今回のテーマは「仲介手数料」。

もちろん今日も、皆さんへの営業活動は一切しません笑

それでは行きましょう!

前回、会社の選び方をお伝えしました。会社が決まったら、次は媒介契約です。そこで必ず出てくるのが仲介手数料。

「これって・・・値引きできるのかな?」

思いますよね。私も逆に何かを買う立場なら、絶対に考えます。

特に不動産のように高額な買い物となると10万円の差が大した差に感じられなくなってしまいます💦そこに気づける皆さん、さすがですね!10万円はいつでも10万円💴大きな金額ですよ笑

正直に申し上げると、今回は【このブログで書きにくいテーマ】です。仲介手数料は、私たち仲介業者の売上そのものだからです。

だからこそ、ここで濁したら嘘になります。包み隠さず書きますね。

先に今日の結論をお伝えします。【値引きはできます】。ただし、そこが本題ではありません。大事なのは【なぜ下がるのか】のほうなんです。

今回も貸鯉さんと雑井さんの例を見てみましょう!

雑井さんは媒介契約のときに「手数料、少し安くなりませんか?」と交渉しました。担当者は少し考えたあと「わかりました、1割引きで」と応じてくれました。雑井さんは得をした気分になりました。ところが売り出し後、ポータルサイトの掲載は最小プランのみ。オープンハウスの提案もなし。3ヶ月後、担当者から出てきたのは値下げの提案だけでした。結果的に、手数料で浮いた金額よりずっと大きな額を売却価格で失うことになりました・・・

貸鯉さんは、契約前にこう聞きました。「もし手数料を下げていただいた場合、販売活動で減るものはありますか?」と。担当者の答えは正直でした。「下げるなら広告の枠を絞ることになります。おすすめはしません」。貸鯉さんは手数料を満額払うことを選び、そのかわり広告とオープンハウスを厚くしてもらいました。結果は満額に近い価格での成約です。

同じ「値引き」という話題でも、向き合い方でここまで変わります。

①結論:値引きはできる。でも「いくら下がるか」は本質ではありません

まずここを押さえましょう!

【仲介手数料に定価はありません。あるのは上限だけです】

ここ、意外と知られていないところです。法律で決まっているのは「これ以上もらってはいけない」という上限であって、「必ずこの金額をもらう」という決まりではありません。

つまり制度上は、下げること自体は自由です。実際に下げている会社もあります。

でも、ここで立ち止まってほしいんです。

【値引きは「いくら下がるか」ではなく「何が減るか」で判断してください】

これが今日一番お伝えしたいことです。

仲介手数料は、そのまま販売活動の原資になっています。だから下がれば、多くの場合どこかが減ります。減っても構わない部分なのか、それとも売却の成否に関わる部分なのか。そこを確認しないまま金額だけ下げるのが、一番もったいないパターンです。

ただし誤解しないでください。【安い会社が悪い、という話ではありません】。最初から低コストで回せる仕組みを持っている会社は実在します。その見分け方は④でお伝えします。

②そもそも、上限はいくらなのか

判断の前に、制度を押さえておきましょう。ここは知っておくだけで交渉の土台になります。

仲介手数料の上限は宅地建物取引業法で決まっています。売買価格によって3段階です。

  • ◯ 200万円以下の部分 :5%+消費税
  • ◯ 200万円超〜400万円以下の部分:4%+消費税
  • ◯ 400万円を超える部分:3%+消費税

ただ、これを毎回計算するのは面倒です。そこで実務では【速算式】を使います。

【売買価格 × 3% + 6万円 + 消費税】

400万円を超える物件なら、これで一発です。たとえば3,000万円で売れた場合、3,000万円 × 3% + 6万円 = 96万円。消費税を加えて105万6,000円が上限になります。

【2024年7月からルールが変わりました】

ここは新しい話なので、ぜひ知っておいてください。

2024年7月1日から「低廉な空家等の媒介特例」が拡大されました。それまでは400万円以下の物件で上限19万8,000円(税込)だったところ、【800万円以下の物件は上限33万円(税込)】になりました。

「え、上がったの?」と思われたかもしれません。そうなんです、上がりました。

理由は空き家対策です。安い物件でも、調査や書類作成の手間は高い物件と変わりません。むしろ古い物件のほうが手間はかかります。それなのに手数料が数万円にしかならないと、業者が扱いたがらず、空き家が流通しないという問題が起きていました。

【売主にとっては負担増ですが、そのぶん扱ってもらえる可能性が上がった】という改正です。安い物件の売却を考えている方は、頭に入れておいてください。

※ ただし、この特例を使うには【媒介契約を結ぶ前に、業者が報酬額を説明して合意を得ることが必要です】。知らないうちに33万円になることはありませんので、そこは安心してください。

③仲介手数料は、何に使われているのか

ここからが本音パートです。自分の売上の話なので書きにくいのですが、これを開示しないと④の判断ができません。

まず大前提を一つ。

【仲介手数料は完全成功報酬です。売れなければ、一円も入りません】

ここ、案外知られていません。私たちが広告を出しても、内覧に立ち会っても、資料を作っても、売買契約が成立しなければ報酬はゼロです。かかった費用も戻ってきません。

そのうえで、手数料が何に変わっているかというと、大きく3つです。

【1:販売活動費】

ポータルサイトの掲載料(上位表示や写真枚数の多いプランほど高くなります)、チラシの印刷と配布、オープンハウスの運営、写真撮影。ここが売却結果に直結します。

【2:調査と書類作成の費用】

法務局や役所での調査、境界や道路の確認、重要事項説明書の作成。物件によっては測量や専門業者への依頼も入ります。地味ですが、ここを手抜きすると引渡し後のトラブルになります。

【3:人件費】

問い合わせ対応、内覧の案内、価格交渉、契約から決済までの進行管理。売却期間が長引くほど、ここは膨らみます。

そして正直に言うと、【売れなかった案件の費用も、売れた案件の手数料で埋めています】。不動産業者も事業として成立しなければ続けて行けないので、そういう構造になっています。

だからこそ、値引きに応じた会社が【どこを削るか】が問題になるんです。3の人件費は削りにくい。すると多くの場合、1の販売活動費が削られます。

そしてお気づきかもしれませんが、【1が削られると、売却価格そのものに跳ね返ります】

手数料を10万円値引きしてもらった結果、売却価格が100万円下がった。これでは意味がないですよね。

④「下げる会社」には2種類あります

さて、ここからが今回の核心ですよ!

値引きに応じる会社、あるいは最初から安い会社。これを一括りに「危ない」と言うのは間違いです。実際には2種類あります。

【タイプA:最初から安く回せる仕組みを持っている会社】

こういう会社は実在します。

  • ◯ 広告をネット中心に絞ってコストを下げている
  • ◯ 店舗を持たず固定費が低い
  • ◯ 手数料を半額や定額と、最初から明示している
  • ◯ 削っている部分を聞けば具体的に答えられる

大事なのは【最初から料金として明示されている】ことです。ビジネスモデルとして成立しているから安い。この場合、安さと質は必ずしも矛盾しません。

自分の物件が「ネット広告中心でも十分に売れる物件」なら、こういう会社は合理的な選択肢になります。

【タイプB:交渉されたから下げる会社】

問題はこちらです。

  • ◆ 最初は満額を提示していたのに、粘ったら下がった
  • ◆ 「今日契約していただけるなら」と条件付きで下げてくる
  • ◆ 何が減るのかを聞いても曖昧にしか答えない
  • ◆ 手数料の割引を前面に出して集客している

なぜこれが危ないのか。理由は2つあります。

一つは、【下げた分を、必ずどこかで取り戻そうとするから】です。人は損をしたままでは動けません。広告費を絞る、優先順位を下げる、そのどちらかが起きやすくなります。

もう一つが、これは言いにくいのですが、【両手仲介を狙われる可能性】です。

記事#1でお伝えしたとおり、売主と買主の両方から手数料をもらえれば、業者の収入は倍になります。売主の手数料を1割下げても、両手にできれば十分に元が取れてしまう。

そのために他社に物件を紹介しない、つまり【囲い込み】が起きるリスクがあります。囲い込みが起きると買主候補が減り、結果として売却価格は下がります。

【ここだけの話】「手数料10%OFF」を売りにしている会社が、必ず囲い込みをするという意味ではありません。真面目にやっている会社もあります。ただ、値引きを入り口にして契約を取る手法が存在するのは事実です。だから【安さの理由が説明できるかどうか】で見分けてほしいんです。

見分け方はシンプルです。

【安さが「仕組み」なら信頼できる。安さが「交渉の結果」なら要注意】

⑤値引きを言い出す前に、確認してほしい4つのこと

では実際にどうすればいいか。交渉のテクニックではなく、判断の手順をお渡しします。

【確認1:手数料を下げた場合、何が減るのかを聞く】

これが一番大事な質問です。「下げていただいた場合、販売活動で変わる部分はありますか?」と聞いてください。

正直な担当者は「広告の枠が小さくなります」「オープンハウスは難しくなります」と具体的に答えます。曖昧に濁す担当者は、あとで黙って削ります。

【確認2:レインズの登録と取引状況を自分で確認する】

VOL.20でお伝えしたとおり、専任媒介なら7日以内、専属専任なら5日以内にレインズへの登録義務があります。そして売主は【登録証明書のIDとパスワードで、専用画面にログインできます】

取引状況が「公開中」以外になっていないか。申込みや紹介停止の覚えがないのに「書面による購入申込あり」「売主都合で一時紹介停止中」になっていたら、囲い込みのサインです。

手数料を下げてもらったなら、なおさらここは確認してください。

【確認3:値引きの条件がセットになっていないか確かめる】

「専任媒介にしていただけるなら下げます」という提案は、それ自体は違法でも不当でもありません。会社としては合理的な判断です。

ただ、【自分が何と引き換えに何を得るのか】は理解しておいてください。専任にすること自体は悪くありませんが、VOL.21でお伝えしたとおり、その場合こそ会社選びが重要になります。

【確認4:決まったことは必ず書面に残す】

口約束は消えます。「手数料は◯%」「広告はこの内容で行う」と決めたなら、媒介契約書か覚書に残してもらってください。

真面目な会社ほど、むしろ喜んで書面にしてくれます。渋る会社があれば、その反応自体が答えです。

〜ワンポイント・アドバイス〜

4つお伝えしましたが、「そんなに細かく聞けない・・・」と思われた方も多いと思います。実際、お金の話を切り出すのは気まずいですよね・・・

しかし!ここだけは確実にやってください!それは・・・

【値引きの話をする前に「何が減りますか?」と聞く】

順番が大事です。金額の交渉をする前に、これを聞いてください。

なぜ順番が大事なのか。先に金額を下げてもらうと、そのあとで「何が減るんですか?」とは聞きにくくなるからです。人は一度譲ってもらうと、それ以上は言いづらくなります。

先に聞けば、担当者は正直に答えるしかありません。そしてその答えを聞いたうえで、値引きを頼むかどうかを決められます。

私たちの立場から言うと、この質問をされると【ごまかせません】。逆に言えば、この質問にきちんと答えられる担当者は、信用していい担当者です。

そして、もし答えが「特に何も減りません」だったら。それはそれで一つの答えです。本当に仕組みで安いのか、それとも説明を面倒がっているだけなのか。そこは④のタイプAとタイプBで見比べてみてください。

お金の話を正面から聞ける売主さんは、実は業者から一目置かれます。遠慮しなくて大丈夫ですよ✨️

まとめ:仲介手数料チェックリスト

媒介契約を結ぶ前に、この項目を確認してください。

  • ☐ 上限の計算式(3%+6万円+税)で自分の物件の上限額を出した
  • ☐ 800万円以下なら上限33万円になることを知っている
  • ☐ 手数料が完全成功報酬であることを理解した
  • ☐ 値引きした場合に何が減るのかを担当者に聞いた
  • ☐ 安さが「仕組み」か「交渉の結果」かを見極めた
  • ☐ レインズの登録と取引状況を自分で確認する準備をした
  • ☐ 値引きの条件(専任にするなど)が何とセットか理解した
  • ☐ 決まった内容を書面に残してもらった

そして忘れないでください。

【値引きで得られるのは数十万円。会社選びを間違えて失うのは数百万円】

どちらに時間をかけるべきかは、もう明らかだと思います。

次回予告

無事に売却が決まったら、最後にもう一つ待っているものがあります。【税金】です。

「家を売って利益が出たら税金がかかる」——これは多くの方がご存知だと思います。でも実は、【使える特例を知らないだけで、何百万円も損している方がいます】

しかもこの特例、自分で申告しないと適用されません。誰も教えてくれないんです。

次回は【不動産売却の確定申告、意外と知らない特例3選】をお伝えしていきましょう!

売却が終わってから読んでも間に合わない話もあるので、売り出す前の方こそ読んでいただきたい回です。

最後に

今回も最後まで読んでいただき、ありがとうございました!

仲介手数料について「これは聞きにくい」と思っていることがあれば、ぜひコメント欄で気軽に教えてください!業者の立場から、正直にお答えします。

そして、すでにご自宅を売却された先輩方!手数料の交渉をしてみた結果どうだったか、後輩のみなさんに是非教えてください✨️

一緒に、後悔しない不動産取引を目指しましょう!

不動産売買仲介歴12年。「キレイごとなし、業界の本音」をコンセプトに情報発信中。

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