みなさんこんにちは!本音みなとです!
今日も不動産の本音をお伝えしていきます。今回のテーマは「買い替えの順番」。
もちろん今日も、皆さんへの営業活動は一切しません笑
それでは行きましょう!
前回、売却したあとの税金の話をお伝えしました。3,000万円控除と住宅ローン控除は併用できないので、買い替えなら売り出す前に試算を、という内容でしたね。
その買い替えで、税金より先に決めなければいけないことがあります。
それは【順番】です。
「先に売るべき?それとも先に買うべき?・・・どっちなんだろう」
ここ、本当に多くの方が悩みます😔 そして正直に言うと、【私たち業者も毎回いっしょに悩みます】。どちらにもリスクがあって、片方を選べばもう片方のリスクを引き受けることになるからです。
今日は現場でどちらが多いのか、そして失敗しやすいのはどちらかまで、包み隠さずお話しします。
今回も貸鯉さんと雑井さんの例を見てみましょう!
雑井さんは買い先行を選びました。理想の物件が見つかったので、先に契約したんです。「今の家もすぐ売れるだろう」と。ところが売却活動を始めても、なかなか決まりません。その間、新居と旧居のローンが二重にかかり、負担は月18万円。3ヶ月を過ぎたあたりで耐えられなくなり、300万円値下げして手放しました・・・
貸鯉さんは売り先行を選びました。先に売却して、決済までの間に新居を探す計画です。結果的にちょうどいい物件が見つからず、2ヶ月だけ賃貸に仮住まいしました。引っ越しは2回、仮住まいの費用は60万円ほど。でも売却は焦らずに進められたので、ほぼ希望価格で成約できました。
【手間の60万円】と【焦りの300万円】。同じ買い替えでも、順番でここまで変わります。

①結論:迷ったら売り先行。ただし本当の分かれ目は別にあります
まずここを押さえましょう!
【どちらか迷っているなら、売り先行のほうが安全です】
これが結論です。理由はシンプルで、【売り先行の失敗は「手間」で済むけれど、買い先行の失敗は「お金」で返ってくる】からです。
売り先行で困るのは、仮住まいと引っ越し2回。これは確かに面倒ですが、金額はある程度読めます。
一方、買い先行で前の家が売れないと、二重のローンを払いながら、焦って値下げすることになります。冒頭の雑井さんのパターンですね。
ただし、これはあくまで「迷ったら」の話です。本当の分かれ目はここにあります。
【売却代金がないと新居を買えないなら、選択の余地なく売り先行】
住宅ローンが残っていて、その完済に売却代金が必要な場合。あるいは新居の頭金に売却代金を充てる場合。この場合は【迷う以前に売り先行しかありません】。
逆に、手元資金に十分な余裕があって、二重のローンを払っても生活が揺るがないなら、買い先行という選択肢が現実的に開きます。
つまり順番の話に見えて、実は【お金の話】なんです。

②売り先行:資金の見通しは立つが、住む場所が宙に浮く
先に今の家を売って、それから新居を買う方法です。
【売り先行のいいところ】
- ◯ 売却代金が確定してから新居を選べるので、資金計画が正確
- ◯ 期限に追われないので、納得できる価格まで待てる
- ◯ 二重ローンの心配がない
- ◯ ローンの審査も通りやすい(残債が消えるため)
2つ目が特に大きいです。VOL.26でお伝えしたとおり、自宅の売却期間は平均3〜6ヶ月。焦らずに待てるかどうかが、そのまま売却価格に効いてきます。
【売り先行の弱いところ】
- ◆ 引渡しまでに新居が決まらないと、仮住まいが必要になる
- ◆ 引っ越しが2回になり、費用も手間も倍
- ◆ 仮住まい中に良い物件が出ても、賃貸契約の途中で動きにくい
- ◆ 短期の賃貸は選択肢が少なく、家賃も割高になりがち
【仮住まいを避ける方法もあります】
実務では、売買契約のときに【引渡し日を遅めに設定する】という調整をよく使います。契約から引渡しまで通常1〜2ヶ月のところを、3ヶ月に延ばしてもらう。その間に新居を探すわけです。
買主さんが急いでいなければ応じてもらえることも多いので、【売却の相談をするときに「新居探しの時間がほしい」と最初に伝えておいてください】。あとから言うより、条件として最初に出したほうが通りやすいです。

③買い先行:住まいは途切れないが、二重ローンを背負う
先に新居を買って、それから今の家を売る方法です。
【買い先行のいいところ】
- ◯ 気に入った物件を逃さずに済む
- ◯ 仮住まいが不要で、引っ越しは1回
- ◯ 空き家の状態で売却できるので、内覧の調整が楽
- ◯ リフォームしてから引っ越せる
3つ目、意外と見落とされがちです。VOL.25でお伝えした内覧の準備を思い出してください。住みながらの売却は、内覧のたびに片付けが必要でした。空き家なら【明るさとにおいを整えるだけで済みます】。
【買い先行の弱いところ】
- ◆ 売れるまで二重のローン、または家賃とローンの二重負担
- ◆ 早く売りたい心理が働き、値下げしやすくなる
- ◆ 資金計画が「売れる想定額」の上に立つので、狂いやすい
- ◆ ローン審査が厳しくなる
2つ目が一番怖いところです。買い先行の失敗は、ほぼこれに集約されます。
【ここだけの話】買い先行の売主さんは、私たちから見ても分かります。相談の初期から「いつまでに売れますか」と期限を気にされるからです。そして正直に申し上げると、【焦っている売主だと買主側に伝わると、価格交渉が入りやすくなります】。買主側の担当者も、そこは見ています。だから買い先行を選ぶなら、【焦らなくて済むだけの資金の余裕】がセットで必要なんです。

④現場ではどちらが多いのか、正直にお話しします
さて、ここが今回の本題です。予告でお約束した部分ですね。
【現場では、売り先行のほうが多数派です】
体感で言えば、住み替えのご相談のうち大半が売り先行になります。理由は①でお伝えしたとおりで、【多くの方は売却代金がないと次を買えない】からです。買い先行を選べるのは、資金に余裕がある方に限られます。
つまり買い先行は「選ばれている」というより、【選べる人が選んでいる】というのが実態に近いと思います。
そして、失敗しやすいのはどちらか。
【圧倒的に買い先行です】
ただ、ここは誤解しないでいただきたいのですが、【買い先行という方法が悪いわけではありません】。失敗するのは、ほとんどが同じ理由です。
- ◆ 「すぐ売れるだろう」という前提で資金計画を立てていた
- ◆ 売却期間を1〜2ヶ月で見積もっていた
- ◆ 二重ローンの期間を短く想定しすぎていた
お気づきかもしれませんが、3つとも【売却を甘く見ている】という同じ原因です。
VOL.26でお伝えしたとおり、売却には平均3〜6ヶ月かかります。買い先行を選ぶなら、【最低でも6ヶ月、二重の負担に耐えられるか】で判断してください。3ヶ月で計算していると、雑井さんのようになります。
逆に言えば、その計算が立つ方にとって買い先行は良い選択です。物件を逃さず、引っ越しも1回で済むのですから。

⑤お金の選択肢と、買い先行を安全にする方法
最後に、実務で使われる手段を整理しておきましょう。買い先行を検討する方は、ここを知っておくと選択肢が広がります。
【資金の3つの選択肢】
- ◯ ダブルローン:新居と旧居のローンを2本抱える。審査は厳しめ
- ◯ 住み替えローン:旧居の残債と新居の資金を1本にまとめる。売却代金で足りない分も借りられる
- ◯ つなぎ融資:売却代金が入るまでの間だけ、一時的に借りる
真ん中の【住み替えローン】は、売っても残債が残ってしまう方(オーバーローン)にとって重要な選択肢です。ただし借入額が大きくなるぶん、審査も返済も重くなります。ここは金融機関に早めに相談してみてください。
そしてもう一つ、【買い先行のリスクを消せる方法】があります。
【買い替え特約】
これは、【決めた期日までに今の家が売れなかったら、新居の購入契約を白紙に戻せる】という特約です。買主にとっては、これ以上ないほど心強い条件ですよね。
ただし、ここからが本音です。
【実際には、承諾してもらえないことのほうが多いです】
理由は売主の立場に立つと分かります。この特約を受け入れると、売主は【契約したのに白紙に戻されるかもしれない状態】で、他の買主を断って待つことになります。人気物件なら、なおさら受ける理由がありません。
さらに厄介なことに、【その売主さん自身も買い替えの途中ということがよくあります】。あなたの家が売れないと、その方の新居の契約も危うくなる。連鎖するんです。
だから買い替え特約は、【条件が合えば使える、幸運な手段】くらいに考えておいてください。これを前提に計画を立てると、たいてい行き詰まります。
【業界でよく見る話】買い替え特約を出せるかどうかは、物件の売れ行きによります。売り出して間もない人気物件では、まず通りません。逆に、長く売れ残っている物件なら通ることがあります。ただ、長く売れ残っている物件には理由があることも多いので、そこはVOL.26でお伝えした見方で確かめてみてください。
〜ワンポイント・アドバイス〜
いろいろお伝えしましたが、皆さんが気になるのは「結局うちはどっちなの・・・」ですよね笑。制度や手段を並べられても、自分に当てはめるのは難しい・・・
しかし!ここだけは確実にやってください!それは・・・
【「今の家が半年売れなかったら、どうなるか」を先に計算する】
これだけです。順番を決める前に、この1つを計算してください。
なぜ半年なのか。売却期間が平均3〜6ヶ月だからです。つまり半年は【最悪のケースではなく、普通にあり得る期間】なんです。
そして計算の中身はシンプルです。買い先行なら、二重の負担が6ヶ月続いても生活が回るか。売り先行なら、仮住まいが必要になっても大丈夫か。
この計算をすると、多くの場合【答えが勝手に出ます】。耐えられないなら売り先行。耐えられるなら買い先行も選べる。悩む必要がなくなるんです。
私が買い替えのご相談を受けるとき、順番の希望より先にお聞きするのがこの点です。ここが決まらないまま動き出すと、あとで必ず苦しくなります。
逆に言えば、【この計算さえしておけば、買い替えは怖くありません】。焦りから来る値下げは、ほとんどがこの計算を飛ばしたことで起きていますから。
紙とペンで10分です。ぜひやってみてください✨️

まとめ:買い替えの順番チェックリスト
順番を決める前に、この項目を確認してください。
- ☐ 住宅ローンの残債と、売却の見込み額を並べて比べた
- ☐ 売却代金がないと新居を買えないかどうかを確認した
- ☐ 半年売れなかった場合の負担を計算した
- ☐ 売却期間は平均3〜6ヶ月だと理解した
- ☐ 売り先行なら、仮住まいの費用と引っ越し2回分を見込んだ
- ☐ 売り先行なら、引渡し日を遅めにできないか相談した
- ☐ 買い先行なら、ダブルローン・住み替えローン・つなぎ融資を金融機関に確認した
- ☐ 買い替え特約は「使えたら幸運」と考えている
- ☐ 買い替えの税金(3,000万円控除と住宅ローン控除)も試算した
そして忘れないでください。
【順番の失敗は、そのまま売却価格に出ます】
焦って売った300万円は、二度と戻ってきません。
次回予告
今回、買い替え特約という「契約に付ける条件」の話が出てきました。
実はこの手前に、多くの方が意味をよく分からないまま書いている書類があります。
【買付証明書】
購入したい物件が見つかったとき、最初に出すあの紙です。「これって契約なの?」「書いたら断れないの?」「値段を書いたら通るの?」——疑問だらけですよね。
次回は【買付証明書の書き方と注意点】をお伝えしていきましょう!
ここには業者側の駆け引きもあるので、そこも正直にお話しします。
最後に
今回も最後まで読んでいただき、ありがとうございました!
買い替えの順番で迷っていること、実際にやってみて大変だったことなど、ぜひコメント欄で気軽に教えてください!
そして、すでに買い替えを経験された先輩方!どちらの順番を選んだか、やってみてどうだったかを、後輩のみなさんに是非教えてください✨️ 経験者の一言が、これから動く方の背中を押します。
一緒に、後悔しない不動産取引を目指しましょう!
不動産売買仲介歴12年。「キレイごとなし、業界の本音」をコンセプトに情報発信中。



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